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思い出話・其の弐

地元から遠く離れ北海道で行ったことで、視野が広がり貴重な経験ができた大学時代。

卒業を意識する頃に胸の内にぼんやりと浮き上がってきた想いは、

「もっともっと視野を広げて、今しか経験できないことに挑戦したい」でした。

そして卒業後の進路として選択したのは就職ではなく、

「1年間アメリカへのファームステイ留学」でした。

 

ファームステイ留学とはある協会を通して特別なビザを得ることで、

1年間アメリカの農場や牧場でホストファミリーと共に暮らしながら

実際に彼らと一緒に仕事をするというものです。

一見すると「さぞ楽しく有意義な時間を過ごすことができるのだろう」と

思われるかもしれないですが、本当にハードな1年間でした。

いきなりたった一人で現地の人と対等に英語でやりとりをして、

同等の仕事を現地の人としなければならなかったのです。

 

だけれども、本当に貴重な経験をできた1年間でした。

学校や教科書では学べないことをたくさん学ぶことができました。

1週間や1カ月の旅行ではなく現地の人と同等の暮らしを長くすることで、

アメリカの生活や文化をリアルに肌で感じすべてが刺激的な経験でした。

日本から長く離れたことで、日本という国やその価値観を客観的に捉えることもできました。

 

1つのことを長く続けることも大切ですが1つのことにこだわり過ぎ固執すると、

柔軟に物事を考え多様な価値観を受け入れることが難しくなります。

アメリカの広大な大地の空気を思いきり肺に吸い込み、

そんなことも学んだような気もします。