目標を高く掲げて合格を目指す受験生に向けて、
甘い誘い文句が昔から塾業界にはあります。
それは「逆転合格」という受験生の不安な心理につけこんだ不確かな言葉です。
合格ライン到達までギリギリの受験生が、
1点でも多く得点したい気持ちは身に染みて分かります。
どこかで聞いたことのあるドラマチックな話を信じたくなる気持ちも分かります。
しかし断言できます。「逆転合格」は存在しません。
「短時間で効率よく勉強して、一発逆転で合格しました。」
なんて話は一度も聞いたことがありません。
入試の結果は、これまでしてきた勉強量の成果です。
中学1年生の入学式から中学3年生の入試当日まで、
どれだけ真剣に勉強してきたかの総量が入試の得点結果として表れ、
それが合否として判定されるだけです。
受験勉強は「マラソン」に似ています。
競技本番で好成績をあげるには、ゴールまでの長距離を
いかにペースを保ちながら最後まで走り続けるかが大切です。
最初にペースが速すぎて途中で失速してもダメだし、
ゴール直前だけ本気で走ってもダメです。
スタートから先頭集団の中に入り、最後まで走りぬいた者だけが優勝できるのです。
だからこそ、毎日コツコツと地道に勉強することが大切なのです。
「私は入試当日まで最大限に勉強してきました」と自信を持って言える人は、
入試本番は何も心配する必要はありません。
中学3年間、地道に勉強した受験生は100%合格します。
「人知れずしてきた努力と勉強時間」は必ず成果として表れます。