2024年8月某日、東京在住のМ君が久しぶりに小松に帰省してきたので、小松駅前に8名が集まりました。М君は同じ小松高校ボート部で3年間、一緒に梯川で全国大会優勝を目指した友人です。小松高校を卒業して30年余り過ぎましたが、ボート部の同期生で不定期に集まりお酒を酌み交わしています。高校卒業後はそれぞれが自分の道を歩き始め、全国各地に散らばりましたが、現在は数名が地元小松に戻り、数年に一度はゆっくり顔を合わせられるようになりました。
会社の同僚や地元の遊び友達と飲むのも楽しいですが、同世代の古い友人と飲むのは特別に楽しいです。当たり前のことですが、高校を卒業してから、同じ時間が過ぎていきました。大学生時代には同じ大学生として、新社会人時代には同じ新社会人として、家庭を持つ年頃には同じ家庭人として語り合い、お互いに同じ歳を重ねてきました。その特別な友人とお酒を酌み交わす時間は、他の友人とは一味違う有意義な時間です。
世の中は日進月歩により、どんどん便利になりました。現在の優れた文明の利器を使えば、30年前より遠く離れた人との簡単に素早く連絡を取れるようになりました。しかし、人と人との関係性はそういう機器にあまり影響されないように、最近強く感じます。人生は出会いと別れの繰り返しです。遠く離れた友人と長く良い関係が続くこともあれば、近くの気の合った友人と急に疎遠になることもあります。人の出会いを大切にし、お互いに尊重する気持ちを保つことができれば、人生において豊かな人間関係を築くことができます。重要なのは、「人を強く想う気持ち」ではないでしょうか。人を強く想う気持ちは、便利な機器を使わなくとも伝わるものです。それは私生活においても、仕事においても同じです。その原点が30年以上前の梯川(小松高校ボート部の練習場)にあったことを再確認できた集まりでした。